

ホワイトペーパーマーケティングとは、お客さまにとって有益な情報をまとめた資料をダウンロードしてもらうことで、見込み顧客(リード)を獲得・育成する販売戦略のことです。「どんなメリットがあるの?」「始め方が知りたい!」そんな疑問をお持ちの方に向けて、ホワイトペーパーマーケティングのやり方や成功のコツについてご紹介します!
ビギニャー君!今日は一緒にホワイトペーパーを作って欲しいんだけど、手は空いている?
はい!今日は時間あるのでお手伝いできますよ!最近の先輩はよくホワイトペーパーを作成しているようですが、何に使うんですか?
これはね、ホワイトペーパーマーケティングに活用するんだよ。
ホワイトペーパーマーケティングとは?

ホワイトペーパーマーケティングとは、文字通りホワイトペーパーを活用したマーケティング手法のことです。ホワイトペーパーは、もともと「白書」という意味を持ち、政府などの公的機関が発行する報告・調査書類のことを指していました。
しかし、近年はBtoBマーケティングで見込み顧客(リード)を獲得・育成する際に活用されることが増えてきています。そもそもホワイトペーパーとは、Webマーケティングを行う際に活用される、お役立ち情報や製品・サービス紹介、市場分析などといった情報をまとめた資料のことを指します。
多くの場合、企業のWebサイトに設置されたフォームに必要事項を入力することで、無料でダウンロードすることが可能です。わかりやすい例を挙げると、企業のサイト上からダウンロードできる「お役立ち資料」や「Ebook」などが、このホワイトペーパーに含まれます。
ホワイトペーパーは営業資料と混同されやすいですが、それぞれには以下のような違いがあります。
ホワイトペーパーの特徴
- ユーザーの興味関心、課題に関する解決策をまとめた資料
- 商品やサービスに興味がなくてもダウンロードされる
営業資料の特徴
- 商品やサービスの概要や料金、機能についてまとめた商談目的の資料
- サービスに興味がある、検討している人にダウンロードされる
ホワイトペーパーは必ずしも商品やサービスを売り込むことだけを目的にしているわけではなく、有益な情報を提供する代わりに見込み顧客の情報を手に入れることを目的にしています。
そのため、「今は商品には興味がないけど、情報に興味がある」という見込み顧客に対してもアプローチできるのです。
資料をダウンロードしてもらうことで、見込み顧客のリストを手に入れることがホワイトペーパーを作成する目的なんだよ。
ところでビギニャー君、ホワイトペーパーにはいくつもの種類があることは知ってる?
え?ホワイトペーパーって種類があるんですか?
ホワイトペーパーの種類

ホワイトペーパーといっても、その種類はさまざま!ホワイトペーパーの種類について6つご紹介します。
調査レポート型
政府関連団体や業界団体から発行されている調査レポートを要約したり、自社で行った調査の内容をまとめたりしたホワイトペーパーのことです。
「興味関心を持っているけど、自分たちで調べるためのノウハウやリソースがない」といった企業にとっては、調査レポート型のホワイトペーパーは非常に高い価値を持ちます。
ノウハウ型
サービスやツールの使い方、マーケティング手法などといった知識やハウツー情報をまとめたホワイトペーパーです。
特定の問題を解決したい方、ビジネススキルをワンランクアップするためのノウハウを探している方にダウンロードしてもらいやすい傾向にあります。固定ファンがつきやすく、自社の顧客になる可能性が高いリードを獲得できます。
事例紹介型
自社のソリューションを導入している企業の事例を紹介するホワイトペーパーです。導入前の課題と、導入後に課題がどう解決されたのかを一緒に紹介することで、自社商品・サービスを効果的にアピールできます。
調査レポートやノウハウと一緒にソリューションを紹介することでストーリー性が生まれ、自社商品への関心を大きく高められます。
業界解説型
業界の動向や基本的な知識、用語集などをまとめたホワイトペーパーです。その分野にあまり詳しくない方がメインターゲットとなり、しっかりと心を掴めれば、その先の相談やお問い合わせにつながりやすいというメリットがあります。
「初心者でもすぐに理解できるほど簡単」「独自情報が多い」など、自社ならではの強みがあるホワイトペーパーは満足度が高くなりやすく、リード獲得に効果的です。
セミナー資料型
実際に行ったセミナーやウェビナーの内容をまとめたホワイトペーパーです。公演した内容をホワイトペーパーとして再配布することで、制作コストを抑えつつ多くのリードにアプローチできるようになります。
商品比較レポート型
リードが購入を検討しているであろう商品やサービスを比較し、それぞれの料金や特徴などをまとめたホワイトペーパーです。
各商品を深くリサーチする手間がかかりますが、ニーズが非常に高い資料です。自社商品の強みをアピールできるので、上記で紹介したホワイトペーパーと一緒にダウンロードしてもらえる導線を整えられると効果的でしょう。
へぇ~、こんなにたくさんの種類があるんですね!知らなかったです!
こういった資料を活用してマーケティング施策を行うと、どんなメリットがあるんですか?
ホワイトペーパーマーケティングには、3つの大きなメリットがあるんだよ。
ホワイトペーパーマーケティングのメリット

ホワイトペーパーマーケティングのメリットは、以下の3つです。
リードジェネレーションができる
リードジェネレーションとは、リード(見込み顧客)を獲得する活動のことです。展示会で名刺を獲得したり、Webサイト上で問い合わせをしてもらったりしてリードの情報を手に入れることが、リードジェネレーションに該当します。
ホワイトペーパーを配布するときは、自社のWebサイト上にダウンロード者の情報を入力してもらいます。そのため、自社や自社と関わりが深い情報に興味がある質のいいリードの情報を獲得できるというメリットがあるのです。
リードナーチャリングができる
リードナーチャリングとは、獲得したリードを育成して自社の顧客に育てる活動のことです。ダウンロードしたリードに対してセミナーやイベントの案内をしたり、次のステップに進むための資料を案内したり、メルマガを配信したり……。
リードを獲得できればさまざまな方法でリードナーチャリングが行えます。リードナーチャリングはMAツールなどで自動化することができるので、一度リードを獲得できてしまえば、効率的に顧客の獲得が狙えます。
成約率の向上効果が期待できる
どの資料をダウンロードしたのかでリードの興味関心や商品への温度感もわかるので、各リードに適したアプローチを行えるのも、ホワイトペーパーマーケティングのメリットです。
なかでも、自社商品に関連する資料をダウンロードしたリードは購入確度が非常に高いため、企業にとっては狙い目の見込み顧客です!すぐにでもアプローチするべきリードが簡単に把握できるので、成約率の向上効果が期待できます。
ホワイトペーパーマーケティングって、リードを獲得したり成約率を挙げたりするために有効なんですね!僕もぜひ取り入れてみたいです!
お、やる気満々だね。それじゃあ、ホワイトペーパーマーケティングの方法をみておこうか!
ホワイトペーパーマーケティングのやり方

ホワイトペーパーマーケティングを行うときは、以下の5つのステップを参考にしてみてください。
自社が解決できる課題と目標の明確化
まずは、自社が解決できる課題と目標を明確にします。自社の製品やサービスだけではなく、蓄積したノウハウや業界の内情など、自分たちにとって当たり前である知識が必要とされている場合があります。
難しく考えず、自社が提供できる価値や知識を洗い出してみましょう。次に、資料をダウンロードしたリードにどうなってほしいかを考えます。ホワイトペーパーマーケティングの場合、サービスへの検討やお問い合わせが目的になるケースが多い傾向にあります。
ターゲットの設定
資料をダウンロードしてもらいたいターゲット像をくっきりさせられると、よりリードに刺さる資料を作成できます。リードは、興味関心の度合いで以下の3つの段階に分類されます。
- 潜在ニーズ発掘の段階:調査レポート型、業界解説型
- 商品に興味関心を抱いている段階:セミナー型、ノウハウ型
- 比較検討の段階:事例紹介型、品比較レポート型
「どの段階のリードに情報を届けたいのか」「どのリードにどの資料を提供するのか」を明確にしておくと、コンテンツの作成やリードナーチャリングがスムーズに行えます。
ホワイトペーパーの作成
ここまでの準備ができたら、ホワイトペーパーの作成に入りましょう。作り方がわからないときは、以下の構成を参考にしてみてください。
ホワイトペーパーの構成
- 表紙や目次
- テーマにする課題の説明:SEOの重要性と課題
- 課題の分析:現代のSEOの問題点とはなにか?
- 課題の解決:ユーザーのニーズを満たせるSEO施策の方法
- ソリューションの提案:LIFTではこうやってSEO施策をサポートします!
- 会社概要と問い合わせ先
入力フォームの設置
資料をダウンロードしてもらうときは、ダウンロード者の氏名や所属企業、連絡先などの情報を入力してもらうことが一般的です。そのため、ダウンロードページには入力フォームを設置しておきましょう。MAツールで作成したフォームであれば、入力情報や行動履歴が蓄積できます。
リードへのアプローチ
ホワイトペーパーマーケティングは、資料をダウンロードしてもらったあとが大切です。リードの温度感や購入確度に合わせてリードナーチャリングや営業を行い、自社顧客になってもらうことを目指しましょう。このときも、MAツールを使うとアプローチを自動化できます。
また、アンケートなどを通してホワイトペーパーのフィードバックをもらい、内容をブラッシュアップしていくことも大切です。
ちなみに、ホワイトペーパーマーケティングを成功させるためには、正しいやり方を押さえておくだけでは不十分なんだ。
え!?そうなんですか!?
最後に、成功のコツについて説明するね。
ホワイトペーパーマーケティングで成果を出すコツ

ホワイトペーパーマーケティングを行うときは、以下のポイントに気を付けると成果を出しやすくなります。
専門用語を使わない
ホワイトペーパーをダウンロードするリードは、あまり知識やノウハウを持っていない可能性があります。そのため専門用語や難しい説明は避け、なるべく初心者でもわかりやすい内容にすることが大切です。どうしても専門用語を使いたい場合は、注釈などをつけておきましょう。
商品を押し売りしすぎない
ホワイトペーパーは営業資料とは異なり、あくまでお役立ち情報を提供するための資料です。したがって、自社商品を全面に押し出すことは避けたほうが無難です。
営業色が強すぎる場合、「ほしかった情報があまりないし、結局営業目的か……」とリードに離脱されてしまうおそれがあります。まずはしっかりと情報を提供し、自社ソリューションの紹介は最後の数ページ程度で紹介するくらいのバランスが丁度いいでしょう。
フォームの入力項目を少なめにする
ホワイトペーパーをダウンロードしたいと思ってフォームに進んだとき、入力事項があまりにも多くて面倒くさくなってしまったという経験は、多くの方にあるかもしれません。
できるだけ多くのリードを集めたいという場合は、思い切って入力事項を少なくすることが有効です。
入力フォームを「氏名」「会社名」「部署名」「役職名」「メールアドレス」くらいの情報量に絞り込むのも、ひとつの手です。入力事項が少ないフォームほど、ダウンロードのハードルは低くなります。
関心を引き出すストーリーを作る
ホワイトペーパーを作るときは、ストーリーが非常に重要です。コンテンツの流れが不自然だったり情報が断片的だったりする場合、ホワイトペーパーの質が低いと判断されてしまい、自社ソリューションの信頼性が低下してしまう可能性があります。
課題の提示から分析、解決方法、自社ソリューションの提案まで、自然な流れになるようにストーリーを組み立てることが大切です。
情報は出し惜しみしない
ホワイトペーパーを作るとき、情報を出し惜しみするのは非常にもったいないことです。営業をかけたいからと「続きはお問い合わせください」としてしまうと、リードは必要な情報を手に入れることができず、「期待外れだったな」とマイナスのイメージを持ってしまいます。
ホワイトペーパーマーケティングで目標を達成するためには、情報を網羅的に提供し、出し惜しみしないことがポイントです。「この企業はノウハウが豊富で役立つ情報を提供してくれそうだ」と思ってもらえれば、ホワイトペーパーマーケティングの効果はグッと上がるでしょう。
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