5分でわかる顧客維持率!計算方法・平均から向上方法までやさしく解説

5分でわかる顧客維持率!計算方法・平均から向上方法までやさしく解説

顧客維持率(リテンションレート)とは、一定の期間内で取り引きを継続してくれているお客さまの割合を示す言葉です。企業がマーケティングで利益を向上させたいなら、実は新規顧客獲得よりも顧客維持率の向上が効果的なんです!今回は、顧客維持率の重要性や計算方法、平均、改善方法までまるっとご紹介します!

 
ビギニャー

わー、シニヤン先輩が担当しているECサイト、順調に新規顧客を獲得していますね!さすがですっ!


 
シニヤン

う~ん、たしかに毎月新しいお客様を獲得できているんだけど、顧客維持率が低いんだよね……。だから、運営方針を改善しないとって悩んでるところなんだ。


 
ビギニャー

顧客維持率……って、何ですか……?

顧客維持率(リテンションレート)とは?

顧客維持率(Customer Retention Rate)とは、獲得したお客さまが一定期間中にどれくらい取り引きを継続してくれているのかを表す指標です。
取り引きの継続率はお客さまの満足度を反映する指標となってくれるため、「顧客維持率が高い=満足度(CS)が高い、売上が伸びる可能性がある」と予測でき、「顧客維持率が低い=満足度が低い、売上が伸びにくい」と予測できるのです。

ちなみに、顧客維持率には以下の3つの定義方法があります。

顧客維持率の定義

①フルリテンション:毎日使ってくれたお客様だけを顧客として数える方法
②クラシックリテンション:利用開始から1か月経過した日に利用しているお客様だけを顧客として数える方法
③ローリングリテンション:任意の期間中に1度でも利用したお客様を顧客として数える方法

企業のビジネスモデルや商材によって最適な顧客維持率の定義が異なるので、自社に合ったものを適用することが肝心です。

 
ビギニャー

なるほど、要するにリピート率ってことですね!


 
シニヤン

簡単に言うとそういうことだね。新規顧客の獲得も大切なんだけど、顧客維持率が低いと長期的な利益の向上は見込めないんだよね……。


 
ビギニャー

そうなんですか?たくさんお客さんが増えてくれれば、それはそれでいいような気がしますが……。

顧客維持率が重要な理由

マーケティングにおいて顧客維持率が重要視されていることには、以下のような理由があります。

取り引きを継続させる重要性が増した

顧客維持率は以前からマーケティングや営業活動で重要視されていた指標ですが、近年ますます重視されるようになりました。
なぜなら一度獲得した新規顧客が、すぐに去ってしまうビジネスモデルが増えたためです。

最近はサブスクリプションサービスが増えて、お客さまは初期費用をかけることなく気軽にサービスを利用開始できるようになりました。
これにより新規顧客獲得のハードルが下がったというメリットが生じましたが、反対に気に入ってもらえなければすぐに解約されてしまうというデメリットも生じるようになったのです。

いくらたくさんの新規契約者がいても、1か月で解約されてしまえば長期的な利益は得られませんよね。
そのため取り引きを継続させる重要性が増して、顧客維持率という指標が重要視されるようになったのです。

開拓コストを抑えられる

ビジネスやマーケティングの領域には、「1:5の法則」という考え方があります。
これは、「新規顧客を獲得するための施策は、既存顧客への販売コストの5倍かかる」という意味を持つ法則です。

先述したように、サブスクリプションサービスの登場で以前よりは新規顧客を獲得しやすくなりました。
しかし新しいお客様を得るためには、どうしても広告の出稿や営業活動、自社コンテンツの制作など、さまざまな施策を実施する必要があります。
こういった施策を実施しても獲得できる顧客は一握りで、コストに見合った利益が得られないことも多々あるでしょう。

対して、一度商品やサービスを購入している既存顧客は再購入への心理的抵抗が少なく、リピート購入しやすい傾向にあります。
そのため、既存顧客の維持に注力したほうが、少ないコスト・労力で利益の拡大を目指せるというわけなのです。

売上をアップさせやすくなる

マーケティング業界には、「5:25の法則」という考え方もあります。
この法則の内容は、「顧客維持率を5%改善することで、利益率が25%改善される」というものです。

既存顧客は紹介などを通じて新規顧客を呼び込んでくれる可能性がありますし、リピートの際に上位サービスを検討してくれる可能性も考えられるため、継続利用してもらうことのメリットが非常に大きいのです。
販売活動に必要な営業や商品説明なども不要なので、人的・時間的コストを抑えられる点もメリットでしょう。

このように、コストを抑えた効率的な売上アップを実現できるため、顧客維持率という指標が重要視されているのです。

 
シニヤン

顧客維持率を高めることは、お客さまが生涯を通して企業にもたらしてくれる価値である「LTV」の最大化にもつながるんだよ。


 
ビギニャー

なるほど~……。たしかに、一回だけ購入してその後につながらないお客さまが多いと、ずっと新規顧客獲得にお金と時間をかけることになりますもんね……。


 
ビギニャー

ところで、顧客維持率ってどれくらいが平均なんですか?

【業界別】顧客維持率の平均ってどれくらい?

ここまで説明してきた内容を踏まえると、顧客維持率が高いほうがお客さまに満足してもらえているということになり、企業の利益を最大化できるということがわかります。
それでは、具体的にどれくらいの数値であれば、顧客維持率は高いと言えるのでしょうか。

顧客維持率の平均値は業界ごとに異なりますが、アメリカで発表された資料「CustomerGauge 2018 NPS&CX BENCHMARK REPORT」によると、以下の数値が平均の目安になると言われています。※

業界別顧客維持率の平均

  • メディア:84%
  • 保険:83%
  • ITサービス:81%
  • 建設&エンジニアリング:78%
  • 金融サービス:78%
  • 電気通信:78%
  • ヘルスケア:77%
  • IT&ソフトウェア:77%
  • 小売:63%

ただし、上記の数値はひとつの目安でしかありません。
商材やビジネススタイルによっては、この数字より低くなることや、高くないと利益が得られないこともあるでしょう。

いきなり上記のような数値を目指すのではなく、まずは自社の現状をしっかりと把握し、今より少しでも顧客維持率を向上させるための取り組みをすることが大切です。

 
シニヤン

自社の利益とリソースのバランスが取れる顧客維持率を目指すことが第一だから、平均値はあくまで参考程度にとどめておいてね。


 
ビギニャー

はーい、先輩!ちなみに、この顧客維持率はどうやって計算するのですか?


 
シニヤン

顧客維持率は、とても簡単な計算式で求められるよ。

顧客維持率の計算方法

顧客維持率の計算方法は、以下のとおりです。

CRR(%)=(期間終了時の顧客数-期間中の獲得顧客数)÷期間開始時の顧客数×100

たとえば、4月1日から翌年3月31日までの顧客維持率を計算する場合でシミュレーションしてみましょう。
4月1日の顧客数が1,000人、期間中に獲得した顧客の数が500人、翌年3月31日の顧客数が1,300人の場合、以下のように計算されます。

CRR=(1,300人-500人)÷1,000人×100=80%

自社の顧客維持率が計算できたら、「数値が業界の平均値よりも高いのか低いのか」「どうしてこの数値になったのか」「数値を改善する方法はないのか」などについて振り返ることが重要です。
施策を実施したあとは継続的に顧客維持率を計測し、PDCAサイクルを回しながら少しずつ数値の改善を目指していきましょう。

 
ビギニャー

わー、これなら僕でも定期的に顧客維持率の測定ができそうです!


 
シニヤン

利用者数と新規顧客数がわかれば簡単に求められるから、定期的に計測して施策の効果測定に役立てようね!


 
シニヤン

ちなみに顧客維持率が低いときは、マーケティング施策を改善する必要があるよ。最後に、顧客維持率を向上するための施策例を紹介するね。

顧客維持率を向上するための方法

顧客維持率が低い場合は、少しでも改善するための取り組みを実施する必要があります。
有効な手法はビジネス形態や商材によってさまざまですが、ここでは顧客維持率を向上させる施策例について見てみましょう。

①ユーザーのニーズに合ったサービスを提供する

顧客維持率が低い場合は顧客満足度も低いことが予測されるため、何よりもまずはユーザーのニーズを満たせるサービスの提供を心がけることが大切です。
そのためにも、アンケートやCRMなどのデータ活用を通して、顧客のニーズや動向を把握しましょう。
顧客から得た情報の分析を行うことで、既存の商品やサービスを見直すのはもちろんのこと、今後の商品開発にも良い影響を与えられます。

②忘れられない工夫をする

「とくに商品に不満があるわけではないけれど、なんとなくブランドの存在を忘れていてほかの商品を買った」というユーザーは、決して珍しい存在ではありません。
こういったお客さまを取りこぼさずリピート客に育成するためには、自社製品が忘れられないように工夫することが大切です!

たとえば、DMやメルマガでクーポンを配布したりお得なセールを開催したりすれば定期的な接点を持てるため、次回購入するときに選択肢のひとつとして思い出してもらえます。
ただし、営業色が強すぎると不信感を抱かれるおそれがあるため、顧客のニーズを踏まえて適切なタイミングでアプローチすることが肝心です。

③定期利用したくなるコンテンツを用意する

ユーザーに帰属意識を持たせ、「利用していると自慢できる」「契約し続けるとお得だ」と思ってもらうことも、顧客維持率の向上に役立ちます。
たとえば、使えば使うほど優待が増える会員制度や、自動的に必要な量が自宅に届く定期購入などを導入すると、ユーザーに利用し続ける意義を感じてもらえるでしょう。

④オンボーディングに注力する

オンボーディングとは、サービスを使い始めたユーザーに対し、使用方法や機能を理解してもらうために支援する取り組みのことです。
「購入してみたものの、思ったより使いこなせなかったな」「操作性がイマイチだからリピートはないかな」など、適切な使い方を知らないことが原因で次回のリピートにつながらないケースは珍しくありません。
商品やサービスの魅力を最大限知ってもらうためにも、積極的な支援を行うことを意識してみましょう。

⑤解約を防ぐ仕組みづくりをする

顧客維持率を高めるためにはニーズを捉えた商品・サービスの提供、最適なアプローチが何よりも重要ですが、解約を防ぐ仕組みづくりもときには有効です。
もちろん、解約を希望するお客さまを無理に引き止めることは避けるべきですが、「解約時に理由を聞いて解決策を提案する」「定期購入の頻度を簡単に変更できるようにしておく」といった工夫をすると、解約を引き止められるケースがあります。

また、解約の受付窓口を電話のみに絞り、少しハードルを上げるという手法も考えられます。
お客さまの利便性を考慮しつつ、解約前に踏みとどまって考える時間が作れる仕組みを構築できると、顧客維持率の低下を防げるかもしれません。

CRMとは? 初心者でもわかる「顧客管理の基本」を説明!
CRMとは? 初心者でもわかる「顧客管理の基本」を説明!
CRMとは、Customer Relationship Management(カスターマー リレーションシップ マネジメント)の略で、「顧客関係管理」という意味.....

わたしたち株式会社ゴンドラでは、
お客さまの課題に合わせたCRMソリューションを提供しています。
データ分析から戦略立案、その先の制作・運用までサポートできますので、
「なかなか初回購入から2回目の購入まで至らない・・・」
「既存顧客が離れていってしまう・・・」

既存顧客の育成にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください!

RECOMMENDおすすめ記事

オススメ記事をご紹介