

EFOとは、Webサイトの入力フォームを最適化しユーザーにとって使いやすくする施策のことです。入力フォームの平均離脱率は、「平均70%以上」とも言われていることをご存知でしょうか?せっかく興味を持ってくれたお客さまを、入力フォームが原因で取りこぼしてしまうなんてもったいないですよね?この記事では、EFOで離脱率の低下やCV率を向上させるための施策について具体例とともにご紹介します。
先輩!今日、とあるECサイトに会員登録しようしたんですけど、なんだか入力フォームの項目が多くて面倒になってしまったんです。そこで思ったんですけど、入力フォームってもしかして売上に影響するんでしょうか?
お、ビギニャー君いいところに気がつくね。会員登録や資料請求のための入力フォームは、コンバージョン率に大きく影響するよ。
今回は、入力フォームを最適化してコンバージョン率を向上させる施策「EFO」について学んでみよっか!
EFOとは?

EFO(Entry Form Optimisation)とは、Webサイトの「入力フォームを最適化」してユーザー向けに使いやすくする施策のことです。
EFOを実施すると、お客さまがストレスなく入力できるようになったり、入力完遂率を高めたりすることができます。
たとえば、ECサイトの会員登録や企業サイトの資料請求をしようとしたとき、軽い気持ちで入力フォームを開いたのに「入力情報が多すぎる」「入力ミスの原因がわからない」などといった理由でストレスを感じてしまい、入力を諦めた経験はありませんか?
EFOを実施すると、こういった入力フォームが原因になって発生する離脱や、お客さまの不満を減らすことができるのです。
入力フォームまで進んでくれるお客さまは、ほかのお客さまと比べると購買意欲や興味が高い水準にあるということ!
それなのに入力フォームが原因でお客さまを取りこぼしてしまうのは、非常にもったいないですよね。
EFOはほかの施策と比べると重要性が低いと思われてしまうことも多いのですが、実はとっても大切な施策なのです。
へぇ~、入力フォームに特化したマーケティング施策があるんですね!初耳です!
EFOの実施は、実はお客さまと企業の両方にとって非常に重要なんだよ。
EFOの効果はCVRアップだけじゃない!?重要な理由を解説

大切なプライバシー情報を記載してもらうための入力フォームを最適化することは、企業だけではなくお客さまにとっても非常に重要な施策です。
ここでは、それぞれの立場からEFOの重要性に迫っていきましょう!
お客さまにとってEFOが重要な理由
EFOが行われると、お客さまがズムーズに目的を達成できるようになります。
そもそも、お客さまは「この商品や資料が欲しい」と思い、入力フォームに進みます。
このときに入力フォームの使い勝手が悪いと、途中でストレスが溜まって「面倒だからもういいや」と離脱してしまう可能性が高まるでしょう。
そうなってしまうと、顧客体験(CX)が低下するだけではなく、お客さまは目的を果たせないという不利益を被ることになってしまうわけです。
企業にとっては必要な情報を集めるために欠かせない入力項目であっても、ほんの少しの手間やストレスが生じるだけでお客さまは不満を感じてしまいます。
ストレスを感じた理由は、「入力項目が多い」「入力欄が見づらい」「エラーが多い」「不要な質問が多い」「広告みたいだった」とさまざま。
こういった小さなストレスで離脱されてしまわないように、EFOでお客さまの手間やストレスを低減し、目的達成をサポートすることがとても大切なのです。
企業にとってEFOが重要な理由
EFOを実施すれば、高い確率で入力を完遂してもらえるようになります。
そのため、EFOはコンバージョン率(CVR)の向上に直結する重要な施策だと言えるのです。
また、内容がシンプルでスムーズに入力できるフォームは、お客さまにとって好印象になりやすい傾向にあります。
その結果、顧客体験(CX)が向上し、企業全体の印象や信頼性を向上させられる可能性が高いでしょう。
入力フォームへ登録される内容は、BtoB企業にとって見込み顧客を獲得するための大切な情報にもなります。
BtoC企業とBtoB企業の両方において、EFOの実施は欠かせないのです。
EFOを実行することは企業だけではなく、お客さまにとっても嬉しい効果があるんですね!たしかに、僕も今回ECサイトで購入したい商品があったから、目的が達成できなくて残念でした……。
そうだよね。不適切な入力フォームは「企業の機会損失」と「お客さまの不利益」と2つのデメリットを生んでしまうから、EFOは絶対に行っておきたい施策なんだよね。
ほかにも、EFOには多くのメリットがあるよ。
EFOを実施するメリットは3つ!

EFOを実施する重要性とあわせてメリットも理解しておくと、より効果的な施策を行えるようになります。
ここでは、EFOのメリットを3つ見てみましょう。
サイトの状態を客観的に把握できる
EFOを実施するときはサイトを客観的にチェックしていき、「どうして離脱されてしまうのか」「お客さまはどんな心理で利用するのか」などを把握する必要があります。
普段のサイト作りでは、どうしても企業側の目線に立ってしまいがちですが、EFOを通してお客さま目線に立てれば、サイト全体の状態を客観的に把握できるようになるでしょう。
EFOの実施は、入力フォームだけではなく、ほかの部分の改善や利便性アップにもつながる可能性が高いのです。
CXやCVRの向上に効果的
先程も説明したとおり、EFOは顧客体験(CX)やコンバージョン率(CVR)の向上に効果的です。
今まで入力フォームが原因で起きていた離脱を防げるようになるので、あと一歩の段階でお客さまを取りこぼしてしまうことを防げます。
企業は、お客さまを入力フォームに誘導するまで広告やコンテンツマーケティングなど、さまざまな施策を実行しています。
こういった多くの施策が実を結ぼうとしたときに、入力フォームが原因で離脱されてしまうのは非常にもったいないですよね。
EFOは「最後のツメ」の部分になるので、しっかりと意識することが大切です。
ほかの施策と比べるとリソースを抑えられる
EFOは、ほかの施策と比べるといろいろなリソースを抑えられるというメリットもあります。
CVRを向上させるためには、たとえば広告を打ち出したりセミナーを開いたりコンテンツをたくさん作ったりと、さまざまな施策が思いつくでしょう。
しかし、こういった施策はまとまった予算が必要になりますし、人手や時間などのリソースも必要です。
そのため、新しい施策を実行したくてもなかなか手を付けられない企業は決して少なくありません。
対して、EFOの実施は多くのコストや人手が不要です。
自社内で見直しを行って項目を修正すればほとんどコストはかかりませんし、EFOツールを導入すれば見直しにかかる手間や時間も軽減できます。
大きな手間が不要で即効性がある施策であるため、EFOの実施にはメリットが多いのです。
へぇ~!EFOって、ほかと比べると気軽にできるのに効果が高い施策なんですね!もしかしてやらなきゃ損なんじゃ……!?
うんうん。離脱率の高さやコンバージョン率の低さに悩んでいる企業は、積極的に行っておきたい施策だと言えるね。
でも、離脱率が高い入力フォームってどんなものが考えられるんでしょうか……?それに、どう改善したらいいんですか……!?
離脱率の高い入力フォームって?EFOで改善する方法を解説!

それでは、お客さまにストレスを与えてしまう離脱率の高い入力フォームとは、一体どのような状態のものなのでしょうか。
ここでは、お客さまが抱える入力フォームの悩み一例と離脱率を下げる方法についてご紹介します。
入力項目が多い・手間
入力フォームは、CRMや「One to Oneマーケティング」を実行するために欠かせない情報を収集する場です。
そのため、ついつい「項目を増やしてたくさんの情報を集めたい」と考えてしまう企業も多いかもしれません。
しかし、入力項目が増えれば増えるほどお客さまの負担は増え、入力が面倒になってしまいやすい点に注意が必要です。
〈改善策〉
・入力項目をできるだけ少なくする
・ソーシャルログイン機能を使う
・入力支援機能(入力補助機能)を活用する
・住所を自動入力できるようにする
・同じ項目を複数回入力させない
・残りの入力数をわかりやすく表示する
以上のように、必要最低限の情報だけを入力してもらう「シンプルなフォーム」に改善すると、この悩みは改善できる可能性があります。
入力欄フォームが見づらい
あなたは、「なんとなく使いにくいサイト」を見たことはありませんか?
「文字の大きさが適切じゃなくて見づらい」「情報量が多すぎて混乱する」「デザインや色合いが統一されていなくてゴチャゴチャしている」などなど……。
こういったユーザーにとって使いにくいサイトや見づらいサイトは、入力フォームも使いにくいと思われている可能性が高い傾向にあります。
〈改善策〉
・スマホの表示を最適化する
・必須項目は目立たせる
・入力例を出してわかりやすくする
・サジェスト機能を利用する
・入力中の項目は色などで目立たせる
・送信ボタンを目立たせる
今一度デザインや文字の大きさなどを見直してみて、スマートフォンとパソコンのどちらからでも利用しやすいUI(ユーザーが目にする情報や操作性)に変更してみましょう。
エラー表示が多い
しっかりと情報を入力して「いよいよ登録!」というときに「入力ミスがあります」と表示されてしまうと、お客さまにとって大きなストレスになります。
「どこが入力ミス部分なのかわかりにくい」「修正が面倒」「入力ミスになってしまう項目が多すぎる」という場合、情報を修正してもらえずに離脱されてしまう可能性が高いでしょう。
〈改善策〉
・入力中のミスをリアルタイムで通知する
・ページ離脱時にポップアップを表示させる
・入力ミスがあった項目に自動でジャンプする
・全角半角を自動で変換する機能をつける
とにかくエラーが起きにくくなるように工夫し、エラーが起きている場所や理由をわかりやすくすると、お客さまのストレスを軽減できるでしょう。
広告みたいでセキュリティ面が心配
自分の氏名や住所を入力するときは、誰でもセキュリティ面に対する不安を抱くものです。
サイトの内容や企業情報、入力フォームなどで不信感を抱かせるようなポイントがある場合、個人情報を入力することに抵抗感を抱かれて離脱につながるおそれがあります。
〈改善策〉
・個人情報の取り扱い方についての同意を得る
・セキュリティ対策の内容を明記しておく
・プライバシーマークを取得する
・運営会社の情報を明らかにしておく
セキュリティ対策は、EFO施策の中でも非常に重要なポイントです。
入力フォームだけではなく、サイト全体をお客さまに信頼してもらえる内容に改善していくことが大切です。
わー、離脱した経験がある入力フォームの特徴ばっかりです……!EFOの実施には、問題に合わせた臨機応変な施策が必要なんですね。勉強になりました!
うんうん、理解してもらえたようでよかったよ。最後に、EFOの施策事例を紹介するね。
EFOの施策事例をご紹介

実際にEFOを実施するときは、どのような施策を行うことでどのような効果が得られるのでしょうか。
ここでは、EFOの施策事例についてご紹介します。
1ページあたりの項目を減らしてモチベーションアップ!
就職ナビサイトのA社は、ユーザーと企業のマッチングサービスを提供することを目的に、登録フォームに多くの項目を設けていました。
学歴や職歴など、どれもサービスを利用するうえで欠かせない情報ばかりなので減らすことができません。
しかし、この項目の多さを面倒に感じ、途中で離脱してしまうユーザーが非常に多いようです。
そこで、1ページあたりの入力項目を減らすEFOを実施。
1ページあたり3~5つ程度の質問数に抑えました。
また画面上に進捗状況をフローを表示し、あとどれくらいで入力が終わるのかをひと目で分かるように改善。
その結果、入力完遂率を高めることに成功しました。
入力フォームの簡略化でハードルダウン
食品通販サイトB社は、無料のお試しボックスを利用してくれたお客さまの継続利用率が高い傾向にあったので、お試しボックスの申し込み促進を希望していました。
しかし、継続率は高いものの、そもそもお試しボックスの申込数が伸び悩んでいることを課題に感じていました。
申し込み時の入力項目の多さやプライバシー情報の提供に抵抗を抱いていたお客さまの離脱が多い傾向にありました。
そこで、申し込みのハードルを下げてとにかく多くの方に試してもらおうとEFOを実施。
入力フォームを簡単な情報のみに変更し、継続利用へ進む際に追加の情報を入力してもらう方針に変更。
その結果、気軽にお試し利用に申し込んでくれるお客さまが増加し、継続利用率の向上に効果を発揮しました。
このように、EFOを実施するときは企業ごとに抱えている課題を正しく把握し、それに対する改善策を実行することが重要です。
自社で課題を分析したり改善策を考えたりすることが難しい場合は、マーケティングを得意とする企業に相談してみるとスムーズにEFOを行えるようになります。
わたしたち株式会社ゴンドラでは、
集客からお問い合わせ、購買等のゴールまで
目的に合わせたさまざまなEFO施策をご提案し、
運用・分析など一気通貫でのサポートを行っています。
「入力フォームの離脱率を下げたいけど、どうすれば・・・」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください!