ECサイトの「好かれるWeb接客」と「嫌われるWeb接客」の違いって?改善ポイントをご紹介

ECサイトの「好かれるWeb接客」と「嫌われるWeb接客」の違いって?改善ポイントをご紹介

お問い合わせ率や登録・購入率等を増やすために有効な手法である「Web接客」ですが、「好かれるWeb接客」と「嫌われるWeb接客」があることはご存知ですか?今回は「嫌われるWeb接客」になることを避け、「好かれるWeb接客」にワンランクアップするためのポイントをご紹介します。

 
シニヤン

あ、ビギニャー君。きみの担当のECサイト見たよ。Web接客ツール導入したみたいだけど……これ、大丈夫?


 
ビギニャー

えっ!? 何かまずいことありました!? アドバイスをもらった通り、お客さんの行動に合わせてポップアップを出す設定とかしてみたんですけど……!


 
シニヤン

頑張ったのはよくわかるんだけど、これ「嫌われるWeb接客」になっちゃってるよ。「Web接客」は、気をつけないと「嫌われるWeb接客」になってしまう危険性があるんだ。

ECサイトの「嫌われるWeb接客」って?

Web接客とは、WebサイトやECサイトを訪問してくれたお客様に対して行う、オンライン上の接客のことです。

チャットツールやポップアップなどを通して、サービスを提案したりお客さまのご要望にお答えしたりするWeb接客。一見お客さまにとってメリットとなる接客に見えますが、正しく行わないとお客さまにとってストレスになる「嫌われるWeb接客」になってしまうおそれがあるため注意が必要です。嫌われるWeb接客には、4つの特徴があります。あなたは、こんな経験をしたことはありませんか?

①しつこすぎる接客初めて使う通販のサイト。まずはちょっと試してみたいのに、高額商品やセット商品のおすすめがしつこく出てくる……。

②お客さまのニーズを無視した接客商品ページを見ていて、まったく興味を惹かれないほかの商品のおすすめするポップアップばかりが出てくる……。

③タイミングが悪い接客サイトに訪問した瞬間に「今なら20%オフ!今すぐ会員登録!」のポップアップが。まずは気軽にサイトを覗いてみたいだけなのに……。

④何度も同じ提案をする接客訪問するたびに何度も同じ商品をおすすめされたり、ずっと更新されていない古い情報が記載されたポップアップが出たりして、参考にならなくて困っている……。

 
ビギニャー

うっ…!たしかに、僕もECサイトでこういう接客をされて「使いにくいな」って思ったことがあります……!


 
シニヤン

うんうん、よくあるよね。たとえば、「とりあえずお試しで注文してみよう」って軽い気持ちでECサイトを訪問したときに、いきなり「いますぐ会員登録!」ってしつこく出てくると、その時点で面倒に感じるよね。


 
ビギニャー

僕が担当したサイトは、とにかくお客さまに情報を提供することばかり重視していました……!でも先輩、どうしてこういう接客が嫌われてしまうのでしょうか?

「嫌われるWeb接客」がNGな理由

なぜ前項でご紹介したWeb接客が嫌われてしまうのでしょうか。その理由がわかれば、好かれるWeb接客へ改善するヒントが見えてきます。

「Web接客」ではポップアップがよく活用されているため、なかには「ポップアップ自体が嫌われやすいのかも……?」と考えてしまう方も多いかもしれません。しかし、本当は「ポップアップ」自体が嫌われているのではなく、「表示タイミングが悪い」「出てくる情報が自分には不要なものだった」など、Web接客におけるNG行動が原因でマイナスな印象を持たれるケースがほとんどです。

たとえば以下のような行動は、嫌われるWeb接客にありがちなNG行動として挙げられます。

  • サイトに興味をもってくれているかどうかを十分に確認しないまま、一方的なタイミングで情報を表示している
  • お客さまの属性や興味の内容に関係なく表示している など

このように、お客さまの心理状況やニーズを無視して企業が一方的な提案をしてしまうと、「情報の押し売り」になってしまい、嫌悪感を抱かれてしまう危険性があります。ちなみにこの「NG行動」は、ポップアップ以外のアプローチでも同様に気をつけなくてはいけません。

 
ビギニャー

た、たしかに僕の設定、NG行動かもです……。「サイトへ来てくれた全員」に「資料請求」のポップアップを設定していたんです。無料サンプル付きだし、興味を持ってもらえるかなと思って……。


 
シニヤン

アプローチの内容的には悪くないんだけどね。同じ提案でも、タイミング次第で「好かれるWeb接客」にも「嫌われるWeb接客」にもなるから、気をつけなくちゃいけないんだよ。


 
ビギニャー

難しくてなんだか自信なくしちゃいます……。このサイトのアプローチ内容を「好かれる接客」にするためには、どうしたらいいんでしょうか……?

「好かれるWeb接客」に改善するための考え方

Web接客の最大の目的は、お客さまを「おもてなし」をして購買体験の満足度を高めることです。その目的を達成するためには、企業が知ってほしい情報を一方的に提供するのではなく、お客さまの気持ちを考えたアプローチをすることが何よりも肝心です。

しかし、お客さまの気持ちを考えて情報を提案することを難しいと考える企業がたくさん存在していることも事実でしょう。そんなときは、「5W1H」を意識して接客することを心がけましょう!

好かれるWeb接客のための「5W1H」

  • When:お客さまへの最適な接客タイミングはいつ?(サイト訪問時?購入時?)
  • Where:どこで接客すればストレスを感じさせにくい?(アプリ?サイト?)
  • Who:この情報は誰に向けて提案するべき?(新しいユーザー?既存ユーザー?)
  • What:このお客さまはどのような接客を求めている?(問い合わせがしたい?商品が見たい?)
  • Why:この接客を通してお客さまにどうなってもらいたい?(無料登録?購入?)
  • How:どうやって接客や提案をすればお客さまに役立ててもらえる?(ポップアップ?チャットボット?)

上記のポイントを踏まえれば、以下のように「嫌われる接客」が「好かれる接客」へ大変身します!

  • サイト訪問時から会員登録を促されていて面倒くさい!⇒商品をカートに入れたら「今だけ会員登録すると20%オフ」のポップアップが出てきた!欲しかったアイテムも買えるし、せっかくだから登録しちゃお!

  • ビビっと来る商品がないし、興味ない商品ばっかりおすすめされているから、自分の趣味に合わないサイトなのかも……。⇒閲覧履歴に関連した、趣味にピッタリ合う商品をおすすめされた!こんな商品もあるならもっと好きなアイテムが見つかるかもしれないし、ブックマークしておこう!

  • 初めて使う通販のサイト。いきなり無料サンプルの申し込みを急かされて、なんだか怪しく感じる……。⇒購入を迷っていると、2回目の訪問時にポップアップでサンプルもあることを教えてもらえた!押し売りされそうな感じもしないし、とりあえず試してみようかな……?

こういった提案をされると、ついポチッとしちゃいますよね。これらの「好かれるWeb広告」は、訴求内容だけをみると「嫌われるWeb接客」で挙げたものとほとんど変わりありません。決定的な違いは、アプローチのタイミングや提案する情報の中身です。このように、相手の気持ちを考えたアプローチを意識するだけで「好かれるWeb接客」に磨き上げることが可能なのです。

 
ビギニャー

なるほど……。相手の気持ちを考えるって、こういうことなんですね!


 
シニヤン

そう。「お客さまが欲しい情報」を「欲しがっているタイミング」で発信できると、お客さんの信頼度や満足度はグンと上がるんだ。それに購買意欲も刺激できる。


 
シニヤン

だから重要なのは、お客さまが「何を」「どこで」「どうして」「どんなタイミングで」欲しがっているかを想像して、それに合ったアプローチをすることなんだ!

「好かれるWeb接客」を実践する方法

以上の内容を踏まえ、ここでは好かれる接客を実践する具体的な方法についてご紹介します。

好かれるWeb接客の実践方法

①お客さまのアクセス履歴や行動履歴を正確に把握するまずは、お客さまのアクセス履歴やサイト内の行動を正確に把握します。どのページに何分滞在したのか、どのような共通点を持つ商品を見る傾向にあるのかについて、しっかりとデータを蓄積します。

②お客さまの心理やニーズを分析する次に、お客さまの行動から心理状況やニーズを分析しましょう。どのようなベネフィットを求めてサイトを訪れたのか、どのような商品に興味があるのかがわかれば、適切なタイミングで適切な情報を提供しやすくなります。

③お客さま一人ひとりに合ったWeb接客をするしっかりとお客さまの分析ができたら、一人ひとりに合ったタイミングや情報を活用してWeb接客で訴求します。すべてのお客様に対して定型の接客をするのではなく、ニーズに合ったパーソナライズされた接客ができれば、サイトの目的を達成しつつ満足度の高い購買体験につながります。

 
ビギニャー

なるほど…!お客さまの行動をもとに心理状況やニーズを分析したうえで、人によって接客方法を変えることが大切なんですね!


 
シニヤン

そういうことだね。それじゃあビギニャー君、ここまでの内容をもとに、君が作ったWeb接客をどうやって改善すればいいか考えてみようか。


 
ビギニャー

はい!やり方を教えてもらったから、僕でも改善策が見つけられそうです!

「好かれるWeb接客」の改善事例をご紹介

「好かれるWeb接客」の実践方法をもっとよく理解するためにも、実際の改善事例を見てみましょう!今回は、ビギニャー君がやろうとしていた『「サイトに来てくれた人」に「無料サンプル付きの資料請求」のポップアップを表示する』という訴求方法を例に考えていきます。サイトの訪問者全員に対して無差別にポップアップを表示してしまうと、情報が不要なユーザーに煩わしい印象を与え、サイト自体の印象も悪化してしまうかもしれません。

しかし「無料サンプル付きの資料」を配布すること自体は、自社製品を知ってもらい購入へとつなげられる効果的なアプローチです。そこで、好かれるWeb接客の実践方法を参考に、以下のようにアプローチ方法を変えてみましょう!

①サイトの訪問者ごとに滞在時間を正確に把握する。
②お客さまの行動を分析した結果、「サイトに来たばかりの人」より「数分や数回サイトを見て、興味をもってくれた人」のほうが資料請求のニーズが高いと判断できた。
③「サイトの滞在時間が長い人」にポップアップを表示すれば、「すでに少し興味を惹かれていそうなユーザー」に「最後の一押し」ができると考えた。そのため、一定時間以上滞在した場合のみ資料請求のポップアップを表示するように設定を変えよう!

このように、今回は同じ訴求内容でも、少しアプローチのタイミングを変えるだけで「相手の気持ちを考えたWeb接客」にできるのです。Web接客は、提案するタイミングと情報の中身で受け手の印象が大きく左右されます。「お客さまに役立つ提案」を「鬱陶しいポップアップ」にしないためにも、相手の気持ちを考えたWeb接客を心がけましょう。

Web接客ツールとは?種類や効果を比較してやさしく解説【事例付き】
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