

インサイドセールスとは、社内から見込み顧客に対してアプローチして、購買意欲を高める「非対面の営業活動」です。従来の営業よりも効率的かつ低コストな手法だと、近年注目を集めているんです!この記事では、インサイドセールスのメリットとやり方について初心者でもわかりやすく説明します。
お、ビギニャー君!かなり話し込んでいたようだけど、どこの企業と電話していたの?
部長に頼まれて、この見込み顧客リストの企業に電話していたんです!お困りごとはありませんか?って電話してみたら色々と話してくれて、相談に乗っていました!
なるほど!インサイドセールスをしていたんだね。
インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、見込み顧客(リード)とメールや電話、DMなどを通してコミュニケーションを取り、商品の販売や信頼性の強化を目指す「非対面の営業活動」のことです。「内勤営業」や「リモートセールス」と呼ばれることもあります。ちなみに、お客さまのもとに足を運ぶ営業活動のことを「フィールドセールス」と言います。
インサイドセールスの役割
インサイドセールスの役割は、リードと良好な関係性を築いたり維持したりすることです。商品を一方的に売り込むのではなく、顧客の悩みや課題をヒアリングしながら寄り添うことで、購買意欲を高める「リードナーチャリング」を実施します。リードの購買意欲が高め、アポイントを獲得して営業担当に引き渡すことがインサイドセールスのおもな役割です。
従来の営業活動との違い
従来の営業活動は、営業担当者がリードのリスト作成からテレアポ、商談、契約までを行っていました。しかしインサイドセールスでは、電話やDMの送付、アポイントの獲得といった業務を社内の担当者が行い、商談や契約の段階に至ったお客さまのみを営業担当者に引き継ぎます。
各プロセスの業務を分担する点が、今までの営業スタイルとインサイドセールスの大きな違いです!従来の営業活動では「アポイントの獲得」を目的に行われていたテレアポですが、インサイドセールスでは「お客さまとの関係性を深める」ことを目的に活用されることもあります。
へぇ~、これインサイドセールスって言うんですね!なんかカッコいい!
インサイドセールスは、最近注目されるようになった営業手法なんだよ~。
どうしてインサイドセールスが注目されているの?

近年インサイドセールスの注目度が高まっていることには、3つの理由があります。
人手不足やコスト削減への対応
従来の営業活動は、担当者が顧客のもとまで足を運んで商談を進めていたので、人もお金も時間もたくさん必要でした。対して、インサイドセールスは社内から多くの顧客に対応できるため、人手やコストが少ない企業でも効率的に営業活動ができます。
現在、少子高齢化や厳しい景気状況の影響で、さまざまな企業が人手不足やコスト不足に悩んでいます。リソースが少ない企業でも無駄なく行えることから、インサイドセールスは注目を集めているのです。
サブスクリプションサービスの台頭
最近、使用期間やライセンス数に応じた料金を支払うサブスクリプション型サービスが増えてきています。サブスクリプション型サービスは、買い切り型のサービスと比べると簡単に導入や解約ができるため、顧客数が増えやすく利用価格も低くなりがちです。すべての顧客にフィールドセールスを行うとコストがかかりすぎるので、オンラインで完結できる営業手法が注目されるようになったのです。
感染症対策
近年の社会情勢により、対面で営業しにくくなったことも大きな要因です。インサイドセールスはリモートワークの従業員でも行えるので、近年ますます重要性が増してきています。
たしかに、この方法なら移動時間と交通費を節約できますし、コロナ対策もできますよね!すっごく優秀な営業手法なのかも……!
インサイドセールスのメリットは、ほかにもたくさんあるんだよ。
インサイドセールスのメリット

インサイドセールスには、従来の営業活動にはない3つのメリットがあります。
営業効率がいい
従来のフィールドセールスをメインにした営業活動は、せっかく時間をかけてアプローチしても成約につながらないケースが多く、非効率的な活動になりやすい点が課題でした。対して、インサイドセールスは社内からアプローチできるので、移動時間などを節約しつつ、多くのリードと向き合える点がメリットです。また、興味の度合いやニーズがバラバラだったリードの購買意欲を高めてから商談担当に渡せるので、効率的に成約率を向上させられます。
リソースやコストの削減
すべてのアプローチが社内で行えるインサイドセールスは、リソースやコストの削減にも効果的!1人のお客様のもとへ何度も足を運んでアプローチするフィールドセールスと比べると、圧倒的にリソースが抑えられます。社内から一斉にメールを送ったり電話をかけたりするので、人数が少ない企業でも多くのお客様にアプローチでき、リソースやコストを削減しながら高い成果を目指せます。
常に一定のサービスを提供できる
すべてのプロセスを営業担当者が行う従来の営業活動では、一人ひとりのスキルによって成約率が変わってしまうため、その人しか業務を把握できない「属人化」が起こりやすい点が問題でした。他方でインサイドセールスは、ツールを活用しながら一定の基準に沿ってアプローチするため、業務が属人化しにくく常に一定のサービスを提供できます。営業スキルが高くなくても成果を挙げやすいので、営業のノウハウが蓄積されていない企業でも成功させやすくなります。
へぇ~、インサイドセールスってメリットだらけなんですね!
でもね、デメリットもあるから、それを踏まえて実施することが大切なんだ。
インサイドセールスのデメリット

メリットの反面、インサイドセールスには以下のようなデメリットも存在しています。
ツールが必要になる
インサイドセールスを実施するときは、ツールの活用が欠かせません。営業確度を数値化してくれるMAツールや、既存顧客の情報を分析できるCRM、営業活動を見える化するSFAなど、活用できるツールはさまざま。業務の属人化を防いで標準化するときや、インサイドセールスから営業担当に顧客を引き渡すときにツールは不可欠なので、最初に導入のコストや手間がかかることは理解しておきましょう。
向いていない商品や企業もある
あまりにも高額な商品や、対面での説明が必要な商品など、一部インサイドセールスに向いていない商材があります。また、古くからの習慣を重んじる企業の場合、対面営業で信頼関係を築いてから契約したいと考えていることも多いため、インサイドセールスが好まれないこともあります。すべての企業・商材にインサイドセールスが適しているわけではないので、柔軟な対応を心がけましょう。
商品の魅力を伝えきれない
インサイドセールスは、商品の実物や営業担当者の表情が見えないぶん、商品の魅力が伝わりにくいという注意点があります。動画コンテンツを配信する、試供品をDMで送るなど、工夫しながらアプローチすることが大切です。

CRMとは、Customer Relationship Management(カスターマー リレーションシップ マネジメント)の略で、「顧客関係管理」という意味.....
ところでビギニャー君、顧客リストを見てやみくもに電話をかけていないかい?インサイドセールスには、正しいやり方があるんだよ。
え!?電話をかけてお客さまの話を聞いたり提案したりするだけじゃだめなんですか?
インサイドセールスのやり方

ここでは、インサイドセールスのやり方について見てみましょう!
インサイドセールスの目的を決める
インサイドセールスは、目的ごとに適している営業の種類が異なります。
〈インサイドセールスの種類〉
・SDR(反響型営業・PULL型)
ニーズが顕在化した既存のリードに対して営業することです。
セミナーに来てくれたり資料請求してくれたりして、自社に興味を持ってくれているお客様に対して連絡を取り、ヒアリングやコミュニケーションを行います。
・BDR(新規開拓型営業・PUSH型)
まだ商品を認知していない潜在層に対して営業することです。
自社の商材と相性がよさそうな企業などをリストアップし、代表電話への電話や手紙の送付を行い、リードの獲得を目指す手法です。
リードナーチャリングをしたいのか、リードを増やしたいのかで適しているインサイドセールスは異なります。「何をすべきか」をはっきりとさせるためにも、まずは目的を明確にしましょう。
インサイドセールスの導入パターンを決める
インサイドセールスには、2つの導入パターンがあります。
〈インサイドセールスの導入パターン〉
・完結型:すべてをインサイドセールスのみで完結させる
・分業型:一部のプロセスまでをインサイドセールスで行い、商談や契約はフィールドセールスで行う
完結型であれば大幅な効率アップやコスト削減を目指せますが、商材によっては相性が悪い可能性があります。自社の商材やターゲットとする企業の特性を踏まえ、導入パターンを考えましょう。
担当部署の設置
ビジョンが明確になってきたら、業務を担当する部署を設置します。一般的には、リードの獲得やイベント開催などを担う「マーケティング部門」、社内で営業する「インサイドセールス部門」、フィールドセールスを担当する「営業部門」の3つを立ち上げるパターンが多いです。すべての部門を自社の人材で構成しても問題ありませんし、リソースが足りない場合は、インサイドセールスを委託できる企業を活用してもいいでしょう。
ツールと顧客データの準備
インサイドセールスにはツールと顧客データが必要なので、そちらも用意しておきましょう。
導入しておきたいのは、以下の4つのツールです。
・オンライン商談ツール:Web会議システムなど、オンラインで商談できるツール
・MAツール:リードの興味関心に合わせてマーケティング活動を自動化するツール
・CRM:顧客の情報や行動などを管理するツール
・SFA:営業活動の進捗を可視化し、管理するツール
どのようなツールを選べばいいかわからないときは、マーケティングに詳しい企業に相談してみるといいでしょう。
目標設定とシナリオ設計
インサイドセールスを成功させるためにも、目標設定とシナリオ設計を行いましょう。
最終的な目標(KGI)だけではなく、そこに至るまでに必要な中間目標(KPI)も設定します。たとえば「契約50件獲得」をKGIとして設定した場合、「リードを200人獲得する」「メルマガを300通送る」といったKPIを設定することで、進捗を正確に把握できます。
また、どのような手順で購買意欲を高めるのかについて考える「シナリオ設計」もとても大切!顧客の感情や行動を洗い出すために、カスタマージャーニーマップなどを活用してみてもいいでしょう。
インサイドセールスの実施と効果測定
インサイドセールスを実施したら、しっかりと効果測定をしましょう。「KPIの達成状況はどうなのか」「インサイドセールスの導入パターンは最適だったのか」などを振り返り、定期的にPDCAを回すことが大切です。
それと、ビギニャー君がスムーズにインサイドセールスを進められるように、成功させるポイントについても伝えておくね!
さすがシニヤン先輩っ!頼りになります~!
インサイドセールスを成功させるポイント

インサイドセールスを成功させるためにも、以下のポイントを意識しましょう。
対面営業も組み合わせる
インサイドセールスだけで営業活動を完結させることも可能ですが、可能であれば対面営業も組み合わせましょう。商品の魅力を伝えたり信頼関係を構築したりするためには、対面のコミュニケーション不可欠だからです。インサイドセールスの弱点を補うためにも、インサイドセールスとフィールドセールスで分業することをおすすめします。
対応ルールを統一する
インサイドセールスの際は、1人のお客さまに複数人の担当者が対応することになるため、対応ルールを統一しておくことが大切です。万が一、「前に電話したときは違うことを言われた」「営業担当者に情報が引き継げていない」ということがあれば大問題です。対応をマニュアル化するのはもちろんのこと、社内でしっかりとコミュニケーションを取ることを意識しましょう。
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